に(至る)(εἰς<eis>)―使徒11:18
【回復訳】 使徒11:18 彼らはこれらの事を聞くと、沈黙した.それから神に栄光を帰して、「それでは神は、異邦人にも命に至る悔い改めを与えられたのだ」と言った。
ここの「eis」を聖書協会共同訳、新共同訳、塚本訳、文語訳は「を(与え)」「を(得)」と訳しています。他の日本語訳聖書は「に至る」、「への」と訳しています。日本語訳聖書の比較はこちらのサイトから参照いただけます。
ギリシャ語
ἀκούσαντες δὲ ταῦτα ἡσύχασαν, καὶ ἐδόξασαν τὸν Θεὸν λέγοντες Ἄρα καὶ τοῖς ἔθνεσιν ὁ Θεὸς τὴν μετάνοιαν εἰς ζωὴν ἔδωκεν.(Nestle 1904)
Strong's Concordance
eis: to or into (indicating the point reached or entered, of place, time, fig. purpose, result)
Original Word: εἰς
Part of Speech: Preposition
Transliteration: eis
Phonetic Spelling: (ice)
Definition: to or into (indicating the point reached or entered, of place, time, purpose, result)
Usage: into, in, unto, to, upon, towards, for, among.
解説
『「命」についてのフットノート:ギリシャ語は「zoe(ゾーエ)」で、神の命(エペソ4:18)、永遠の命(Ⅰヨハネ1:2)、非受造の命、不朽の命(ヘブル7:16)、すなわち、命を与える霊としての(Ⅰコリント15:45)キリストご自身です(ヨハネ14:6.11:25.コロサイ3:4)。この霊は、この命に属します(ローマ8:2)。信者たちは悔い改めた後、キリストの中へと信じることを通して(ヨハネ3:15-16)、この命を受けます。その結果、それは彼らの完全な救いとなります(ローマ5:10)。ペテロが宣べ伝えた福音は、罪の赦し(5:31.10:43)や救い(2:21.4:12)だけでなく、その霊(2:38)と命の神聖な祝福を含みます。赦しは人の罪を対処し、命は人の死を対処します(ヨハネ5:24.Ⅰヨハネ3:14.Ⅱコリント5:4)。』(回復訳聖書 使徒11:18フットノート1)
補足
命に至る義認
5:21 それは、罪が死の中で王として支配したように、恵みもまた義を通して王として支配し、わたしたちの主イエス・キリストを通して永遠の命に至るためです。
『キリストが十字架上で死なれた義なる行為は、命の義認という結果になりました。21節は、恵みは義を通して王として支配し、命に至ると言っています。これら二つの節は、命が義の結果として来ることを見せています(参照、8:10)。』(回復訳聖書ローマ5:18フットノート1)
『あるいは、命を得させる義認。命は神の救いの目標です。ですから、それは「命の」義認です。義認は、それ自体では終わりではありません。それは命のためです。義認を通して、わたしたちは神の義の標準に達し、それに調和します。ですから今や、神は彼の命をわたしたちに分け与えることができるのです。義認は、わたしたちの外側の立場を変えます。命は、わたしたちの内側の性質を変えます。命に至る義認は、命がこの章の焦点であり、命の有機的結合が義認の結果であることを示しています。』(回復訳聖書ローマ5:18フットノート2)