の上に(ἐπί<epi>)―使徒1:8
【回復訳】 使徒1:8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨む時、あなたがたは力を受ける.そしてエルサレムにおいても、ユダヤ全土とサマリアにおいても、また地の果てまでも、わたしの証し人となる」。
ここの「epi」を新共同訳聖書、新改訳聖書は「の上に」と訳しています。他の日本語訳聖書は「に(くだる)」「に(降る)」と訳しています。日本語訳聖書の比較はこちらのサイトから参照いただけます。
ギリシャ語
ἀλλὰ λήμψεσθε δύναμιν ἐπελθόντος τοῦ Ἁγίου Πνεύματος ἐφ’ ὑμᾶς, καὶ ἔσεσθέ μου μάρτυρες ἔν τε Ἱερουσαλὴμ καὶ ἐν πάσῃ τῇ Ἰουδαίᾳ καὶ Σαμαρίᾳ καὶ ἕως ἐσχάτου τῆς γῆς.(Nestle 1904)
Strong's Concordance
epi: on, upon
Original Word: ἐπί
Part of Speech: Preposition
Transliteration: epi
Phonetic Spelling: (ep-ee')
Definition: on, upon
Usage: on, to, against, on the basis of, at.
解説
『「あなたがたの中に」(ヨハネ14:17)とは異なります。聖霊は、主の復活の日に弟子たちの中へと吹き込まれ(ヨハネ20:22)、彼らに対して本質上において命の霊(ローマ8:2)となりました。同じ聖霊が、ペンテコステの日に弟子たちの上に臨み、彼らに対してエコノミー上において力の霊となりました。ルカ第24章49節のノート4を参照。』(回復訳聖書 使徒1:8フットノート2)
補足
『ヨエル第2章28節から29節の約束は、ペンテコステの日に成就しました(使徒1:4-5、8.2:1-4.2:16-18)。それは、エコノミー的に信者の務めのために、高い所からの力としてのその霊が、注がれるためでした。これは命の霊とは異なります。命の霊は、復活の日に復活した救い主によって、彼の内住のために弟子たちの中へ息吹かれました(ヨハネ20:22とノート1の第一段落)。それは、彼が本質的に彼らの命となるためです。』(回復訳聖書ルカ24:49フットノート1)
『命の霊について、わたしたちは彼を息として吸い込む必要があります(ヨハネ20:22)。力の霊について、エリヤの外套で予表されたように(列王下2:9、13-15)、彼を制服として着る必要があります。前者は命の水のように、わたしたちが飲むことを必要とします(ヨハネ7:37-39)。後者はバプテスマの水のように、わたしたちが浸されることを必要とします(使徒1:5)。これらは、わたしたちの経験のための、一つの霊の二つの面です(Ⅰコリント12:13)。命の霊の内住は本質的なものであり、わたしたちの命と生活のためです。力の霊の注ぎはエコノミー的なものであり、わたしたちの務めと働きのためです。』(回復訳聖書ルカ24:49フットノート4)