の中へと(εἰς<eis>)―使徒8:16
【回復訳】 使徒8:16 というのは、聖霊がまだ彼らのうちのだれにも下っておらず、彼らは主イエスの御名の中へとバプテスマされただけであったからである。
他の日本語訳は「eis」を「によって」と訳しています。 日本語訳聖書の比較はこちらのサイトから参照いただけます。
ギリシャ語
οὐδέπω γὰρ ἦν ἐπ’ οὐδενὶ αὐτῶν ἐπιπεπτωκός, μόνον δὲ βεβαπτισμένοι ὑπῆρχον εἰς τὸ ὄνομα τοῦ κυρίου Ἰησοῦ.(Nestle 1904)
Strong's Concordance
eis: to or into (indicating the point reached or entered, of place, time, fig. purpose, result)
Original Word: εἰς
Part of Speech: Preposition
Transliteration: eis
Phonetic Spelling: (ice)
Definition: to or into (indicating the point reached or entered, of place, time, purpose, result)
Usage: into, in, unto, to, upon, towards, for, among.
解説
『「御名の中で」ではなく、「御名の中へと」。名はパースンを意味します。主イエスの御名の中へとバプテスマされるとは、主のパースンの中へとバプテスマされることであり、十字架につけられ、復活し、昇天したキリストと一体化され、生ける主との有機的結合へと入れられることです。第2章38節のノート3とマタイ第28章19節のノート4を参照。
マタイによる福音書第28章19節で、主は信者たちを父と子と聖霊の名の中へとバプテスマするよう、弟子たちに命じられました。しかし後ほど、実際には、ここと第19章5節で、信者たちは主イエスの御名の中へとバプテスマされ、そしてローマ人への手紙第6章3節とガラテヤ人への手紙第3章27節では、キリストの中へとバプテスマされました。これは、次のことを示しています。(1) 主イエスの御名の中へとバプテスマされることは、父と子と聖霊の名の中へとバプテスマされることに等しい。なぜなら、主イエスは三一の神、神ご自身の具体化であるからです(コロサイ2:9)。(2) 三一の神の御名の中へと、あるいは主イエスの御名の中へとバプテスマされることは、キリストのパースンの中へとバプテスマされることに等しい。』(回復訳聖書 使徒8:16フットノート2)