霊、内側で(πνεῦμα<pneuma>・ἐν<en>)―使徒17:16
【回復訳】 使徒17:16 さて、パウロはアテネで彼らを待っていた間、町が偶像で満ちているのを見て、彼の霊は内側で憤った。
他の日本語訳は「pneuma」を「心」と訳しています。聖書協会共同訳、新共同訳は「pneuma」を無視し、訳していません。また、他の日本語訳は「en」を無視し、訳していません。日本語訳聖書の比較はこちらのサイトから参照いただけます。
ギリシャ語
Ἐν δὲ ταῖς Ἀθήναις ἐκδεχομένου αὐτοὺς τοῦ Παύλου, παρωξύνετο τὸ πνεῦμα αὐτοῦ ἐν αὐτῷ θεωροῦντος κατείδωλον οὖσαν τὴν πόλιν.(Nestle 1904)
Strong's Concordance
pneuma: wind, spirit
Original Word: πνεῦμα, ατος, τό
Part of Speech: Noun, Neuter
Transliteration: pneuma
Phonetic Spelling: (pnyoo'-mah)
Definition: wind, spirit
Usage: wind, breath, spirit.
Strong's Concordance
en: in, on, at, by, with
Original Word: ἐν
Part of Speech: Preposition
Transliteration: en
Phonetic Spelling: (en)
Definition: in, on, at, by, with
Usage: in, on, among.
解説
『彼の霊:パウロの人の霊であり(ゼカリヤ12:1.ヨブ32:8.箴20:27)、神の霊によって再生され(ヨハネ3:6)、主なる霊が内住し(Ⅱテモテ4:22.ローマ8:10-11)、その霊と共に行動します(ローマ8:16)。パウロはこの霊の中で神を礼拝し、仕えました(ヨハネ4:24.ローマ1:9)。そのような霊は、アテネにある多くの偶像のゆえに憤りました。』(回復訳聖書 使徒17:16フットノート1)
補足
パウロの霊はアテネの偶像に憤る
使徒行伝第17章16節は言います。「さてパウロはアテネで彼らを待っていた間、町が偶像で満ちているのを見て、彼の霊は内側で憤った」。ここの「霊」はパウロの人の霊であり(ゼカリヤ12:1.ヨブ32:8.箴20:27)、神の霊によって再生され(ヨハネ3:6)、主なる霊によって内住され(Ⅱテモテ4:22.ローマ8:10-11)、その霊と共に証しし(ローマ8:16)、彼は霊の中で神を礼拝し、仕えました(ヨハネ4:24.ローマ1:9)。そのような霊は、アテネにおける多くの偶像に憤ったのです。
あらゆる人の中に神を追い求め、神を礼拝する霊がある
最高の文化でさえ、アテネにおける人々の偶像礼拝を阻止しませんでした。なぜなら彼らの内側には、すべての人類の中にあるように、神によって創造された神を礼拝する霊があって、人が神を追い求め、礼拝したからです(参照、使徒17:22)。しかしながら、彼らの盲目と無知によって、彼らは間違ったものを彼らの礼拝の対象としていました(23節)。今や宇宙と彼らを創造した真の神が、彼の使徒を遣わして、彼らが礼拝すべき真の対象を告げ知らせるようにされました(23-29節)。
最も文化的な都市であるアテネで、なぜ偶像礼拝が優勢であったのでしょうか?それは、あらゆる人の中に神を追い求め、神を礼拝する霊があるからです。もちろん、多くの人たちは真の神を求めず、真の神を礼拝しません。そうではなく、彼らは間違った礼拝の対象を持っています。それにもかかわらず、人々が何かを礼拝したり、礼拝するものを求めたりするという事実は、人が神を必要としている強力な証明です。人の中に、特に人の霊の中には、礼拝の真の対象としての神に対する必要があります。
(新約ライフスタディ 使徒行伝(二)第四六編より抜粋)